シャンプー前のブラッシング

特にロングコートのチワワでは被毛がもつれやすくなります。シャンプーをする前には、毛がもつれた箇所がないか確認する意味も含めて、しっかりとブラッシングをしておきましょう。最初にコームを使用して、毛がもつれやすい耳の後ろや、お尻周り～飛節にかけての飾り毛を、毛をほぐしながら梳かしていきます。

その後、体全体にコームを入れ、ブラシが通りやすいようにします。

耳そうじ

本来、チワワは耳の中に余分な毛がありませんが、もしあった場合には、汚れがたまりやすくなるので抜いたほうがいいでしょう。先端に脱脂綿を巻いた鉗子、もしくは綿棒で耳の中の汚れを優しく拭き取ります。その際、市販のイヤークリーナーを使うと汚れを落としやすくなります。

注意したいのは、逆に汚れを奥に押し込んでしまうことになるので、鉗子や綿棒を耳の奥にまでは入れないということ。シャンプーをすることによって耳の中の汚れが浮き、シャンプー後には再度耳そうじをします。ですので、ここでの耳そうじは簡単に済ませてOKです。

肛門腺絞り

もう一つ、シャンプー前には肛門腺も絞っておきましょう。肛門腺は肛門の左右にあり、その犬特有の匂いを発するどろっとした液状の物質が肛門嚢と呼ばれる袋の中に入っています。排便の際、ウンチと一緒に分泌されるタイプのコもいますが、うまく分泌されずに中にたまってしまうことがよくあります。そのまま放っておくと分泌液が入っている袋が破裂してしまったり、炎症を起こしてしまったりすることがあるので、定期的に絞ってあげることをお勧めします。

肛門腺のある場所は、写真の親指と人差し指があるあたりです。犬の尻尾を上にもち上げ、写真のように指でつまみ、内側から外へ、かつ下からやや上に向かって押し上げるような感じで絞り出します。

ドライング

シャンプーをした後は、スリッカーを使い、被毛を立たせるような感じでドライヤーの風を入れながら乾かしていきます。スリッカーは写真のように持ってください。

スリッカーは針金状のピンになっているので、犬の皮膚にあたって傷つけないよう力加減やブラシの入れ具合には注意が必要です。毛量の多いお尻周りから乾かすようにし、生乾きのところが残らないよう、完全に乾かします。

バリカン

バリカンを使用する時には、毛が生えている向きに対して逆方向に刃を進めます。男のコの場合、オシッコで毛が汚れることがあるので、おへその上1～2cmくらいまでを刈り上げておくといいでしょう。

肛門の周りもバリカンをかけておくとウンチ汚れを防げます。また、パッドの余分な毛を刈る時には、パッドを広げると刈りやすくなりますが、その際、パッドの間に浮き出た筋を傷つけないように気をつけてください。いずれも刃は1mmがお勧めです。

爪切り

爪切りが苦手なコはいるものです。嫌がって暴れることによるケガや、最悪咬んでくるようなコの場合、それを予防するためにもしっかり保定するようにしましょう。写真のように犬の首から頭部を脇の下に挟みこんでしっかり押さえ、足先を犬の体の後方へ引き上げるような体勢にすると犬も逃げにくく、爪も切りやすくなります。

右前脚の場合は、保定する向きは同じままで、脚をお腹の下から引き出すようにして爪を切ります。爪の中には血管が通っているので、血管まで切らないように注意してください。狼爪も切り忘れのないように。

ひげ切り

バリカンも同じですが、刃物を使用する時は、刃先を犬の体の方に向けてはいけません。ケガ防止のために、刃先は必ず犬の体の外側に向くようにしてください。

ひげを切りたい場合は、ひげの根元にハサミをあててカットします。チワワは顔が小さい反面、目は大きく、やや突出しているので、くれぐれもハサミで傷つけないように気をつけましょう。